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開発部設計グループ:高畑克大

担当したRA-5の特長, ポイントは何ですか ?

簡単に言うとRA-5は “コンパクト, 高性能, スタイリッシュ” な製品です。

置き場所を省スペースにしつつ、性能は従来品のRA-3Aよりもよくなっているというところが最大の特長で、周辺機器とデザイン性の統一を図り、それらもコンパクト化しています。

RA-5本体だけでも設置面積は従来比50%ほどになっていますが、オプションの周辺機器を接続した状態では更に省スペース化になるように工夫しました。

従来品はパソコンと接続して使用するという形でしたが、このRA-5はそのパソコンを装置に内蔵し、液晶タッチパネルで操作するということにしたので、GUIの見た目や操作性も向上するように意識して作りました。

RA-5を担当した者としては、スタイリングを始め、置き場所を選ばないというところが気に入っています。6kgほどの重量なので移動も容易に出来ます。

担当したRA-5を製品化するにあたって苦労したのはどういう箇所ですか ?

小さくしつつ精度は上げるという相反するものを実現しないといけないという点が苦労しました。

また、今までのモデルとはまったく違う水銀検出器を使用し、制御系も全て一新したので、既存モデルからの流用要素が殆どなく、ゼロから制作したので、参考に出来るものが無かったという点が難しく、ここも苦労した箇所です。

製品開発は単に水銀測定の精度や扱い易さだけではなく、日本は当然ながらヨーロッパや北米をはじめとする世界各国の法律に合致した内容にする必要があるので、そういったことを調べて知識として蓄えておくことも設計者として重要なポイントだと思っています。

開発部設計グループ:高畑克大

RA-5はどういう体制で開発したのですか ?

製品開発は社内のチームで行います。

チームスタッフ各々の視点でベストだと判断した案を出し合うのですが、互いにここだけは譲れないという箇所もあって、その折り合いが上手くつかず、意見が衝突することもあります。

そういったこともチーム内で検討, 相談しながら解決に導き、開発を進めていきます。

私は電気系統や制御がメインの設計者ですが、日本インスツルメンツの開発・設計担当者はそれぞれに得意な分野を持っています。

人数がそんなに多い会社ではないので、それだけを担当していればいいのではなく、製品という形にするためには、その得意分野を中心として、その周辺の色んなことも担当してやっていく必要があります。

弊社には化学を専門とするグループもあるのですが、私たち設計者も製品開発をする上で、ある程度は化学の知識が必要なので、時には私が水銀分析の作業をすることもあります。

もっとも私自身はそっち方面はそんなに得意ではないのですが…。(笑)

スケジュール管理も製品開発の重要な要素です。

モデルにもよりますが、開発着手から製品発売までは大体1~2年ぐらいです。

RA-5の場合は10ヶ月間ほどで発売までこぎ着けました。

出荷直前には色々とやらないといけない事がたくさん有って、きりきり舞いの忙しさになります。

開発部設計グループ:高畑克大

水銀測定装置の開発で印象深いエピソードがあれば教えてください。

このRA-5は、これよりも大型の装置であるRA-4300RA-4500と測定性能の比較をされるので、それと同等の性能は出さないといけないのですが、小型化もしないといけないという課題がありました。

それらを如何にしてクリアするか、というところに手を焼きましたが、それを成し遂げることが出来た時には、大きな喜びがありました。

サイズを小さくするということは内部で起きる電気的ノイズを除去したりするのが難しくなります。ノイズが水銀分析をするための信号を邪魔してしまうのです。

大型装置であればノイズを抑制する部品を取り付けたり配線で工夫したりする空間があるのですが、小さい装置ではスペースに限度がありますから、そういったことも考慮して作る必要がありました。

日常生活で水銀を意識することはありますか ?

今まで水銀を意識したことはありませんでした。

この仕事をして「食べ物にも水銀は含まれてるのだな」ということは少し考えるようになりました。

特に私はマグロを食べないので、今でもそんなに意識はしていません。

髪の毛の水銀量を測定して貰ったことがありますが、まったく問題ない値でした。

仕事をする上で常に心掛けていることは何ですか?

文書化して記録に残すということをしています。

設計をする上でも、何故こうなったのか、仕様変更やどういう理由で変更する必要があったのか等々後から見て分かるように記録として残しています。

自分が設計担当したモデルでも時間が経つと忘れてしまうので、そういった文書にして残すことで、後から見た時でもどういう経緯でこういう設計をしたのか、ということが分かるので必ず書き残すようにしています。

これは私が設計をやり始めた時からの習慣で、そうやって記録を残す作業に時間を費やすことは一見すると無駄なようにも見えますが、結果的にはそういう記録が残っている方が時間短縮に繋がるということも、経験上分かっているので欠かすことなく書き残しています。

あなたのリフレッシュ方法は何ですか ?

私はその日の仕事を終えて職場を出ると、仕事のことをスッキリ忘れて考えないようにしているので『会社を出たらリフレッシュしている』ようなものです。

そうしないといつまでも仕事のことを考えてしまって、心身ともに疲労してしまいますから、自分で意識的にON/OFFのメリハリをつけるようにしています。

私にとってはそのスイッチを切り替えることがリフレッシュ方法になっています。


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